ブログ版水野義則Times(アーカイブ)

愛知県尾張旭市の水野義則です。市議会議員を4期13年、市長を2期6年9ヶ月務めさせていただきました。地方自治、政治に携わらせていただいておよそ20年、現職でなくなった今だからこそ発信できることがあると思います。「私が言う」ことで、多くの人が何かを考え、何かを感じていただければと思い、引き続き発信していきたいと思います。

行政

実務を知る

先日、瀬戸旭医師会の事務局に行って、あるシステムの仕様に関わる内容について教えていただいてきました。お忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。

それにしても、在職中は知っているつもりで知らなかったことがたくさんあります。批判の声が聞こえてきていたので実際のところを聞いてきたのですが、まあまあよく考え練られていると思いました。そういうことを知らずに、ただただ批判するものいかがなものかと、逆に思ったりもしました。あとは使う方の問題と、それを正しくPRする部分の問題かと思います。私も実務のそこまでの詳細は確かに知りませんでしたが、行政もほとんど知らないんじゃないかなぁ、と思います。まあ、知らなくても良いのかもしれませんが、実務を知ることで見えてくることもあると思った瞬間でした。

年度末にあたり

3月末は年度末、ということで基本的に年度単位で事業が進む行政では、いろいろなことの結果が出てきています。旧市民会館の解体・市役所駐車場の整備や文化会館の改修工事、霞ヶ丘線の尾張旭市内部分の開通など、大きな事業も完了を迎え、こうした話題に触れ「さすが!新しい市長はやることが違う。」という方もありました。あえて修正はしませんでしたが。

これらの事業の中で、開通式まで実施した霞ヶ丘線ですが、実は尾張旭市内の部分しか開通しておらず、金城学院大学の方まで通じていない(名古屋市内部分は山の手通線と呼びます)ため「こんな道路、意味無い!」という方もおられたようです。実際、霞ヶ丘地区の方からは「こんな道路そもそも要らなかった」「こんな道路ができるという話は聞いていない」「通過交通が増えるから嫌だ」「全線開通するまで供用開始しないで欲しい」などのご意見をいただいていました。名古屋市側まで通じていないとなればなおさらでしょう。

結果的に全国植樹祭に間に合わなかったので、平子北の市有地が塩漬けで水野市政の失政だと言っている新聞社などからすれば、これも水野市政の失政ということになるのでしょう。平子北地内市有地については全く認める気はありませんが、霞ヶ丘線についてはもう少し良い進め方があったのでは?ということも思っています。

私が市長に就任する前から。都市計画決定がなされ土地の買収や一部工事が進められていた霞ヶ丘線ですが、市道として整備しているので補助金頼りで、その補助金の交付率も悪く、いつになったら完成するのだろう?というような状態でした。それで、土地の買収交渉のスピードを上げつつ、補助金を増やすにはどうしたらいいか?ということを模索し、尾張旭市としては初めて「完了期間宣言路線」として平成30年度での完成を宣言しました。結果的に補助金も増えましたので、これはこれで良かったと考えています。市の負担分も当然増えましたが、集中的に投資して一つづつ終わらせていかないと、先々に行き詰まることもあり得る、と判断してのことです。

ある程度、目処が立った時点で名古屋市側と話をさせていただいたのですが、その後交通安全上の観点から路線の形態が変わったり、説明会で懸念する意見が出たりということで、同時に完成ということが困難になってしまいました。元々、名古屋市側はある程度道が見えており、尾張旭市側の工事が遅れている、という認識でしたので頑張って進めたのですが、名古屋市側との協議のタイミングなど、もう少し何とかすれば良かった、と後悔する部分もありました。

集中的に投資して、尾張旭市側の工事を早く終わらせたがゆえの結果とも言える(その時点では全国植樹祭のぜの字も無かったですし)のですが、政治は結果責任ですので、これはトップの責任と言えるでしょう。災害発生時の輸送路としても重要な幹線道路ですので、今後早い段階での全線開通を願います。



平子北地内市有地について

9/10のブログ記事で、議会の一般質問の内容で平子北地内市有地のことを記述したところ、いくつかコメントをいただきました。そちらで返信すると長くなりそうなので、こちらで一つの記事として記述させていただきます。

まずは「そもそも平子北地内市有地って?」という方もおられると思いますので、そういう方にはこちらを一通りご覧いただきたいと思います。

平子北地内市有地の利活用

この市有地につきましては、これまでも多くの市民の方から「○○を造って欲しい」「△△に使わせて欲しい」など多種多様なご意見をいただいており、また市内の団体等の代表による懇談会を開催し構想案をまとめたりもしましたが、現時点で最終的な方向性は定まっていません。議会でも再三、その利活用について質問がされています。

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そこで昨年度、有識者や専門家にヒアリングを実施し、11のコンセプトを具体的なイメージで可視化した

平子町北地内市有地活用方法検討報告書
平子町北地内市有地活用方法検討報告書イメージ図

を作成いたしました。現在は、この報告書を多くの方に見ていただき、自分の中のイメージを膨らませていただき、好き嫌いやこうした方が良いのでは、というようなご意見やご提案があればお寄せいただいている段階です。

なぜこうした報告書・イメージ図を作成したのか?ということですが、

・「叩き台がなければ議論できない」という声が多くあった
・「野球場を6面」とか「ディズニーランドくらいの遊園地」のような物理的に不可能な提案が多くあった

という理由で、より具体的で現実的なものをお示しする必要性を感じたからです。叩き台がなければ議論できない、というのも少し残念ですが、ただ単に叩くだけでなく、より現実な提案をお願いしたいところです。


そういう状況を前提として、9/10の議会の一般質問では、この場所に国が提唱する「生涯活躍のまち」を作ったらどうか、という質問が出ました。いわゆる都会の介護難民を受け入れて新たなコミュニティを作るものですが、これが市民の将来不安を解消することに繋がる、というものです。尾張旭市民だけが対象になるわけではない、住所は尾張旭市でも全然違う場所で新しいコミュニティに入ることが将来不安解消になるか疑問、交通の便が良いとは言えない、などの理由で私は懐疑的な考えも持っていますが、隣に旭労災病院があり一つの選択肢であることは否定はしません。

しかし、昨日の質問では、「宅地化すれば3億円で買った土地が135億円の資産に化ける」ということを述べられ「これをやらない手はない。計画を作れば愛知県も認めてくれる」ということを言われました。現在は市街化調整区域ですので、何らか住居のようなものを建てようと思えば、一般的には市街化区域に編入する必要があります。そうすると、土地の価値が上がる、ということなのですが、これが名古屋市との契約に反する部分があると思われる、というのが9/10付のブログ記事で述べたことです。

これに対して「契約時に名古屋市との約束があるのか?」という質問がありますが、それは名古屋市会の議事録に

◎河野総務局総務課長 今回の土地取引に当たりましては、今、仮契約を結ばせていただいておりますけれども、その中で尾張旭市さんは公用または公共用の用途に供するものとするというふうにされておりまして、仮にそれ以外の用途、つまり今言いました公用、公共用指定用途と言ってますが、指定用途を変更するときは、あらかじめ名古屋市と協議してくださいと、協議するものとするという条項を入れさせていただいております。

とある通り、公用あるいは公共用として自用する、用途変更する場合は協議する、という条項が含まれています。それ以外に合意事項というものがありますが、これは土地になにか汚染物質が埋まっていた場合は、など尾張旭市側からの内容になっています。ですので、「古い議事録に配慮している(内部資料ではなく公式文書だと思いますが…)」のではなく「契約条項に配慮している」ことになります。

そして、「尾張旭市が買った土地の用途についてとやかく言われる筋合いはない」というのは、やはり自治体同士の契約であり、ある部分信用取引のような部分がありますので、条項を無視するような無茶なことはできないと考えます。「協議すればいいんだろ?」というご意見もありますが、協議は協議であって連絡や報告とは違うので、拒否されれば落としどころを探る必要がありますし、最悪裁判のようなことに発展することも考えられます。この後の質問で、「名古屋市とのパイプや信頼関係の構築を」という質問がされたことを考えれば、協議結果を無視して強行する、というのも難しいと思われます。


ここで、平成24年9月の名古屋市会の本会議・委員会の議事録を見てみたいと思います。

◆伊神委員 具体的に考えていらっしゃらないということだけど、これ実際本当に何ができるかというと、大したものはできないと思うんだよね。
 それで、これは尾張旭市さんが買うことになったわけだけども、これ確かに市街化調整区域というのは、ここにあるように、尾張旭市さんが、なかなか使い勝手が悪いんで、区画整理やるか、それとも何らかの市街化調整区域を外してもらうようなことを申請すれば、これ一応できるわけだわな。そうすると、本当につくるものがなかったら、尾張旭市さんがそれを考えたとしたら、これは名古屋市との契約不履行ということになるんだけども、その不履行に対して、罰則規定とか、そういうことは名古屋市と尾張旭市の中に決めることはできるの。

と明確に「契約不履行」という言葉を使っておられます。これに対しては、土地区画整理ならできるが、公用・公共用に使用されると聞いている、というような答弁をしておられます。そして、例の条項のことにも触れられています。そして

◆伊神委員 結局、協議するということは、協議があって拒否することはできないということだわね。ということは、いずれどうやっても建てるものがないわと議会が言ったと、これ買っちゃったもの、どうするんだといったときに、協議の中で、区画整理もあり、これもあり、あれもありとやってみると、10年たつかたたぬかのうちに減歩引いても坪20万円ぐらいになるわけやな。こういうことを本当に簡単にやっていいもんかと、僕、非常に疑問に思うわけね。
 そこで、ちょっとお尋ねするんだけど、これ本当に利用方法がなかったのか、名古屋市として。これ、歴史見させてもらうと、貴重な財産ですよ。何か本当に、野外生活鍛錬所やいうて、軍事野営場なんて出てくるぐらい長いこと持ってきた大変貴重な財産ですよね。これを、今言うように、どうなるかわからぬようなところに、財政がと言ったところで、申しわけないけど、3億円ばかり入ってくるだけ。それで、この貴重な財産を売っちゃっていいのかということを僕思うわけね。そういう形が起きる可能性があるわけよ。開発される可能性があるわけよ。
 それで、本当にこれを有効活用しようとしたのか、その検討はどんなことをされたのか、ちょっと教えてください。

まさに協議を拒否できない前提ですが「土地ころがしするつもりじゃないよね?」ということを聞いておられます。そして、名古屋市にとっては3億円は大した金額ではないことが伺えます。その程度で貴重な土地を手放して良いのか?ということを言われています。その後、仮契約まで締結してしまっているのだから、今さら破棄できないじゃないか、というようなやり取りもあります。

結果的に、「団として重大な決意」というような発言もありましたが、以下の2点を要望として付して可決されています。

・公用または公共の用途に供するという売買契約書第11条第1項の規定を遵守するよう、引き続き尾張旭市に要請すること
・尾張旭市において当該土地をスポーツ施設を初めとする市民利用施設に供する場合には、名古屋市民の利用が可能となるよう尾張旭市に要請すること

2点目は私も「どうかな?」と思う部分はありますが、名古屋市会でこれだけのやり取りがなされたことは重い事実であると思っています。もちろん、条項上は協議をすれば良いことになっていますが、一方的な通告のような形は難しいと考えています。そして、これらのやり取りから、名古屋市としてはすんなり宅地化の協議にokを出せないことも想像に難くないところです。

生涯活躍のまち作りをしようとすれば、この協議は避けて通れません。ある程度話が進み、目処が立った段階で協議した折に、「これだと尾張旭市さんは儲けが出るじゃないか」という指摘が出た可能性は高いですが、そういう段階になる前に、公の場で「3億円が135億円に化ける」というようなやり取りをしてしまっては、その道はさらに険しくなったと感じています。もっとも、15haの内平らな部分は5ha程度ですので、かなりの造成をするとなればかなりの予算が必要となりますので、丸儲けとはならないのも事実ですが。

いずれにしても、こういう条件、状況の中で購入した土地です。3億円という価格も、そこにある建物の解体等は購入側でする前提で、更地の価格から解体費用を差し引いたような形になっているがゆえの価格でもあります。国の1兆円使って、土地の価格跳ね上がってウハウハ、というような単純な話ではありません。

本日(8/20)と明後日(8/22)、市役所ロビーで完熟朝採りいちじくを販売します!

本日(8/20)と明後日(8/22)、市役所庁舎ロビー1階にて、尾張旭市の特産品であります「完熟朝採りいちじく」をJAあいち尾東さんにより販売いたします。

入荷数は当日の採れ具合次第!早い者勝ちです!

とき:平成30年8月20日(月)/22日(水) 11時~13時(ただし、無くなり次第終了です!)
ばしょ:市役所庁舎1階ロビー
うるもの:朝採り完熟いちじく・夏野菜等


いちじく2








第70回全国植樹祭を1年後に控えた尾張旭市役所で働きませんか?

平成31年4月新規採用職員の採用試験B日程の申し込みが8/1(水)から始まっています。尾張旭市の職員採用試験では、多様なキャリアの方が少しでも受験していただきやすいよう教養試験を廃止し、いわゆる「公務員試験対策」が不要となる基礎能力検査を導入しています。また、作文試験を廃止し、ケーススタディ記述試験も導入しています。消防職以外では、体力測定も廃止しております。これにより、民間企業志向の強い方でも、試験科目・試験内容だけで敬遠することなく、受験していただくことが可能となっています。

また、障がい者採用においては、「身体障がい者」の枠を廃止しており、他の障がいのある方についても受験していただくことが可能です。ただし、採点を甘くするというような逆差別になり兼ねないようなことはせず、あくまで尾張旭市の職員として勤務可能かどうかで判断させていただきます。

そして、消防職では、高卒の採用枠も設けました。高校を卒業してすぐに働きたい人、体力に自信のある人、救助・救命に興味のある人、お待ちしております。


A日程申込期間:平成30年6月1日(金) ~ 22日(金)
※郵送の場合は6/20(水)の消印有効


B日程申込期間:平成30年8月1日(水) ~ 22日(水)
※郵送の場合は8/20(月)の消印有効



詳細や募集要項は、市のホームページをご参照下さい。また、募集要項につきましては、市の人事課でも配布しております。


今年度も、各大学へのPR活動を強化するなど、採用活動を活発に実施しております。募集案内とポスターも相変わらず手作りですが、見やすさに工夫したものを作成し、掲示・配布していますので、ぜひご覧下さい!

そして、私と一緒に尾張旭市役所で働き、尾張旭市の発展に力を貸して下さい!

2019年6月2日(日)に尾張旭市内にある愛知県森林公園で開催される第70回全国植樹祭まで1年を切りました。元号が変わり、新しい天皇皇后両陛下が即位されて初めての大きな行幸啓になる予定です。このビッグイベントに貴方も職員として携わってみませんか?

やる気に満ちた貴方の応募を待ってます!!


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