選挙戦もいよいよ終わりが近づいてきました。陣営によって温度差はあるのでしょうけど、基本的には最後のお願いに回っている、というところが多いと思います。

そうした中、選挙カーから「助手席に本人自ら乗り込んで…」というフレーズが聞こえてくることがあります。「選挙カーに本人が乗ってるのは当たり前だろ?」と思う人も多いと思いますが、そういう候補者ばかりではありません。むしろ、最初と最後以外はほとんど乗らない、という候補者もいるくらいです。大抵の場合、本人は助手席に乗りますから、そこにスタッフジャンパーを着ていたり、たすきをしてなかったりする人が乗っている場合は、候補者は乗っていないでしょう。あえて書きませんが、我々のグループではこの点で作戦もありました。

では、候補者はどこに行っているのか?というと、それはいろいろだと思います。選挙は体力勝負ですから休んでいる場合もありますし、事務所でお客様の応対をしていることもあります。別働隊(拡声器は使用できない)として駅頭に立っている場合もありますし、個人演説会に行っている場合もあります。しかし、一番多いのは「もぐっている」のではないかと思われます。

私はよく「挨拶に来なかったから入れなかった」と言われましたが、選挙運動としては

① 戸別訪問の禁止 
 選挙に際し投票を依頼したり、または投票を得させないように依頼する目的で、個別に選挙人の家を訪問することを指します。 
 また、それに類似した行為も禁止されています。

ですので、「自宅にお願いに来た」というのはアウトです。よく、敷地に入ったらアウト、などと言われていますが、後援会の入会依頼のような政治活動もできませんので、もし誰かが来たのであれば別の理由があったはずです。そういうことを総称して「もぐる」というようですが、「直接お願いに来なかったから」というのは公職選挙法上は好ましい表現や判断材料ではない、ということになります。

最終日はあちこちで練り歩きがされていることと思います。「桃太郎作戦」などと言われますが、選挙運動としては

④ 気勢を張る行為の禁止
 選挙運動のため、人目を引こうと多数の自動車を連ねたり、隊列を組んで往来すること、サイレンを鳴らす行為等は禁止されています。

ですので、桃太郎作戦もそれなりに配慮してやられている…はずです。

公職選挙法は、選挙に関わっていない人にはとても分かりにくいものです。むしろ、一般の方が「当たり前」と思っていることが禁止されています。例えば、当選後にお礼をすることは禁止されています。しかし、選挙期間中お騒がせして、お願いして、その結果当選したのだからお礼くらい当然、と誰もが思いますが、禁止されているのです。「あの人はちゃんとお礼してえらいねぇ。それに引きかえ…」というのは本来は間違いです。私は選挙後に駅に立ちましたが、お礼は述べていません。挨拶と1週間お騒がせしたお詫びをしていました。「もっとはっきりありがとうって言えよ!」と言われた方もありますが、できないのが公職選挙法です。

公職選挙法はどちらかというと「べからず集」です。やってはいけないことが書いてあります。それは有権者の投票行動の裏返しでもあります。戸別訪問が禁止されているのは、「選挙中にお願いに来てくれた」ということが投票に結びつくと思われいるからです。ポスターやのぼりで宣伝するのが禁止されているのは、物量作戦でそういうものをたくさんできる候補者が有利になる、つまり有権者はたくさん目にした候補者に投票するという行動に結びつくと考えられているからです。

公職選挙法の既定が「悔しい」と思えるほど、真剣に政策で投票する候補者を決めてほしいと思います。挨拶に来た、お願いに来た、ではいけません。


候補者によって、選挙の取り組みに思い入れもありますし、戦略もあると思います。


IMG_0534

これは告示日当日の写真、ではなく、選挙活動最終日の土曜日午後の写真です。ポスター貼らない、というのも、選挙カーを使わない、というのも一つの作戦ではあります。それを伝えて、それを評価してもらえれば、ですが。確かに、目立つといえば目立ちますね。わざとでないなら、ここを選挙カーで通らなかった、ということでしょう。私は街宣車にポスターの予備(自前で印刷)を積んでいて、剥がれそうなところは貼り替えながら選挙活動をしていました。敵が多かったのか、破られたり、目のところを傘でつっつかれたり、ということもありました。しっかりお金をかけて作製したので、雨で破れたりシワができたりすることはなかったですが。ポスターはもっと安くできる!と言っている人もいますが、そこも戦略ですから。