朝、5時くらいにメールの着信があり、内容を確認すると火災発生により出動を要請するメールでした。その後、指令センターから逐次電話が入り、規模の大きい建物火災であり、けが人も出ているとのことでした。結局、鎮火は8時過ぎということで、市内では久しぶりに大きな火災となりました。建物は全焼で、一部延焼もあったということでした。幸い亡くなられた方はなかったものの、けがをされて搬送された方がありました。被災された方にお見舞い申し上げるとともに、早朝から出動していただいた消防関係者に御礼申し上げます。

今回の火災では、鎮火までに時間がかかったこともあり、消防署の自販機のストックの飲料が消火活動中の隊員の水分補給に使用されました。これまでは、隊員がお金を出し合って飲料を購入し、賞味期限や在庫管理をしていましたが、先日の大塚製薬さんとの協定により、消火活動時には自販機のストックを使用して事後に精算できることとなりました。これにより、在庫管理の手間と、火災が発生しない期間が長く、賞味期限切れとなることを回避することができるようになりました。もちろん、この協定内容は効力を発揮しないことが望ましいのですが、今回初めてそうした事態となりました。


消防2



今日は朝から本会議最終日でした。いくつかの議案と請願・陳情に討論が続いたこともあり、終わったのは11時半近くになりました。

反対討論の中で、尾張旭市はイベントが多過ぎるので思い切って断捨離を、という指摘がありました。確かに、そういう声は以前から聞こえてきますし、市民祭を1日間の開催に短縮することを検討していた時期もありました。しかしながら、どちらかと言えば、尾張旭市はよそに比べて楽しそうなイベントが少ない、もっと町を盛り上げて人を呼ばなければ、という声をよく聞きます。もちろん、イベントをやるには人も予算も必要ですし、特に担い手の育成が欠かせません。決して、イベント尽くしにすることが良いことだとは思いません。しかし、一方では、淡々と行政サービスだけをこなす、面白みのない自治体にしてしまうことが良いことだとは思いませんし、そんな町に住みたいと思ってくれる人、特に若い世代はいないと思います。どのイベントはムダだから止めるべき、という指摘ではなく、行政が考えて減らすべき、ではなかなか具体的な検討に入りにくいのも事実です。止めることは簡単ですし、自分が興味のないイベントはムダということも簡単です。そんなこと言っても、指摘をしている議員さんはあちこちイベントに来ているじゃないか、という声もあります。適正なイベント数や規模というのはどの程度なのでしょうか?

もう1つ、昨年度発覚した随意契約の問題についての指摘もありました。指摘の中には、ごもっともな部分もありますし、行政が真摯に受け止め反省し、改善しなければならない部分もあります。しかしながら、とても残念に感じた部分があります。あの討論を聞かれていた方はおそらく

市民祭のPR費は、チラシの印刷枚数が2千枚増えたにも関わらず57%安くできた


と聞こえたと思います。9月議会の一般質問の中で、何がどう変わったか、という質疑があり、確かにそうしたやり取りがありましたので、間違いではありません。しかしながら、その一般質問の中では

・これまで横長の特殊な紙であったものを、一般に普及しているA2版に変更した
・これまで業者にお願いしていたチラシ・ポスターのデザインを職員で実施した
・落札した業者は最近尾張旭市内に営業所を開設した業者であり、営業価格で落札された可能性もある


という昨年度との違いも答弁されています。もちろん、こうした「減」の要素と、チラシを2千部増やした「増」の要素で相殺されるかもしれませんし、どちらかの要素が大きいのかもしれません。しかし、あえて「減」の要素には触れずに、他の入札案件でも前年度と大きく金額が変わった案件は無いので、明らかに不正である、という論調はどうでしょうか。指摘があったから工夫をした、と言っているのに、それにより下がった金額をベースに、前年度が明らかに不正である、という論理の組み立て方は、どうも逆に思えてなりません。

聞いている人からすると、「不正な契約により、市民の血税がムダに使われた」というストーリーの方が刺激的ですし、それをベースに行政を糾弾するほうが面白いと思います。しかし、そのストーリーに沿う情報しか出さない、ということは、情報操作による印象誘導に思えてなりません。少なくとも、同じ質疑の中で提示された要件は全て提示するべきではないでしょうか。その上で、聞いた方がやはり不正により税金のムダ使いがあったと判断されるのなら、それは仕方がないことです。しかし、都合のよい情報だけを聞いて、一面的に判断されるのであれば、それは行政と市民の信頼回復を考えた時にも大変残念なことであります。


<市長公務916日目>
9時30分~ 本会議(最終日)
15時~ 面会