10月末に福島まで同行させていただいた災害支援ボランティアの「愛チカラ」が、今日から『福島っ子ウィンターキャンプ』を開催しています。福島からの子どもたちは、既に会場である加子母交流施設「ふれあいのやかた かしも」に到着しています。雪国から来て、またこちらも雪とは思わなかったかもしれません。
今回のテーマは、“子どもたちの咲顔(笑顔)、家族の希望~未来へ感動(can do)~”だそうです。 期間中、スキーやスケートの教室が開催されるようです。
私と篠田議員も、1日だけ駆けつける予定ですが、子どもたちに同行してこられた伊達市議の菅野さんが、明日は名古屋に寄られるとのことで、名古屋と尾張旭をご案内しながら、最新の福島の状況を勉強させていただこうと思っています。
先日のニュースで、福島の保育園の子どもたちが、冬休みを名古屋で過ごすために疎開(?)してきている、というのをやっていましたが、保護者の方は「おもいっきり外で砂遊びさせたい」とおっしゃっておられました。まさに、今回のウインターキャンプ参加者もその思いだと思います。日々、放射線が飛び交う中で生活しておられ、たかだか年間数十日離れることが、どれだけ影響があるのか、誰にも分からないことではありますが、ほんの少しの間でもいいから、福島から子どもを離れさせたいという思い、それを
藁にもすがる思い
と表現しておられた、その姿は今でも目に焼き付いています。子どもたちが、少しでも楽しい年末を過ごせますように。
この話題でいつも思うのは、バブル崩壊以前、民間企業に勤める人たちが、ボーナスごとに車を買い換えるなど、この世の春を謳歌していた時でも、公務員の給料はそれほど上がらず、今でこそ逆転現象にありますが、最近退職した世代の生涯賃金はまだ官より民の方が多いとも言われていることです。尾張旭が市になった頃は、公務員は民間企業に就職出来なかった人がなると言われていた面もあり、中途採用が多かったり、長男は跡継ぎなので…ということで次男・三男が多かったりと、そういう時代があっての今ですから、職員に抵抗感があるのも理解できます。残念なのは、この世の春を謳歌していた人たちが、今になって公務員バッシングをしていることでしょうか。
とはいえ、マスコミの煽る市民感情がとても強いものになっている昨今では、遅かれ早かれ、人事院勧告で大幅な削減が示達されるか、各市町村の財政状況に合わせて引き下げていい、というようなことになるでしょう。そうしたときに、公務員を目指す人は減り、民間企業の雇用競争が激化し、失業率も上がるかもしれません。
最近の選挙では「議員のボランティア化」というのがはやりましたが、3年半後の統一地方選挙の頃には
公務員のボランティア化
がはやるかもしれません。そのワンフレーズで当選できるなら、みんな言いますよね。自分は痛みがない訳ですし。100%は無理でしょうけど、例えば半分の職員を、定年退職後家にいる人たちの実費弁償だけで賄うとすれば、それは大幅な人件費の削減につながります。家でごろごろしている人も、働くことで生きがいを感じ、なんてことになれば、それはもう良いことずくめのことのように聞こえるでしょう。しかし、そんな市役所に、はたして生活の困りごとを相談できるのか、疑問もあります。
窓口で「俺に死ねということか!!」と怒鳴られている職員や、毎日のようにクレームを受けてうつ病になってしまった職員などを見ていますと、本当にボランティアでできるのかな?という気もします。この4月から議員になった人は、口々に
想像していたより忙しい
と言っています。それが実態なのです。でも世論が創り上げるイメージは、金に汚く、ゴルフ三昧、仕事なんかかけらもしていない議員像だと思います。それが定着し、実態を知らずに批判を繰り返す、そんな世の中になっています。市役所の職員の働きぶりが完璧に素晴らしいなどというつもりはありませんが、みんなが実態を見て判断しているかははなはだ疑問です。それこそ、民間の企業や商店の対応に不満があって、クレームを入れる人が多いのですから、市役所だけが特別に不満を持たれる企業、ということでもないと思います。
公務員も、家に帰ればイチ生活者です。民間企業がつくったものを消費し、サービスを受けて生活をしています。税金で食っているからといって、生活できない給料でよいはずはありません。臨時職員なども含めて、適正な給料というものを考える必要があります。感情的に「減らせ!」では何も良くはなりません。
事前にはいろいろとネガティブなご意見もいただきましたし、提出者としてサインされなかった会派代表者もおられましたので、全会一致は難しいと思っていましたが、全員が手を上げてくれたことは嬉しいことでした。愛西市でも可決の方向と伺っていますし、佐賀県では神崎市議の古川さんのご尽力により、伊万里市、嬉野市、武雄市、多
これで終わりではなく、まだまだ3月議会に向けて、少しでも地方から声をあげてくれる議会が出てくるよう、努力していきたいと思います。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
放射線による被害対策の早期実施を求める意見書
平成23年3月11日に、東日本を襲った未曾有の被害をもたらした地震により、多くの人命や財産が失われ、いまだに平常の生活を取り戻せない人も多くいる。中でも、この地震により発生した福島第一原子力発電所の事故により飛散した放射性物質の影響は大きく、福島県を中心に広い範囲に拡がっており、その対策は長期化する恐れがある。人体への影響はもちろんのこと、農畜林水産物への影響も心配され、またそのことによる風評被害も懸念される。
昨今は、様々な情報が錯綜し、何が正しい情報なのか分からなくなり、全国民が将来への不安を募らせている。今後も安心して暮らしていけるように、国の責任において早急な対策の実施が求められる。
よって貴職においては、下記の対策について早期に実施するよう強く要望する。
記
1 人体や農畜林水産物への影響について、科学に基づいた基準値を国としてしっかりと定め、広く国民に周知すること。特に子どもへの影響については、根拠のある基準値を明確にすること。
2 天気や風向きによって数値が目まぐるしく変化する放射線量について、場所や時間を変えてきめ細かく測定し、そうして得られた測定値を判断基準として避難勧奨等を実施すること。
3 避難勧奨等を実施する場合は、福島第一原子力発電所からの距離や、行政境などで一律に線引きをせず、放射線の影響の大小で実施すること。
4 農畜林水産物について、県単位で一くくりにせず、細かく産地表示等して、放射線の影響の少ない地域の産業を風評被害から守ること。
5 補償や賠償にあたっては、その対象人数や世帯を勘案して絞ることをせず、自主的に避難された方々も含め、実際に被害にあわれた方々を対象とすること。
6 被災地域の方々の不安の声に真摯に耳を傾け、粘り強く最後まで諦めずに除染等の対策を実施すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月19日
尾張旭市議会議長 伊藤 恵理子
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、
財務大臣、総務大臣、経済産業大臣、厚生労働大臣 殿