元市長の、わたいう

愛知県尾張旭市の水野義則です。市議会議員を4期13年、市長を2期6年9ヶ月務めさせていただきました。地方自治、政治に携わらせていただいておよそ20年、現職でなくなった今だからこそ発信できることがあると思います。「私が言う」ことで、多くの人が何かを考え、何かを感じていただければと思い、引き続き発信していきたいと思います。

無投票と政治活動用のポスター

愛知県では県議会議員選挙が今日(3/29)から始まりました。いくつかの選挙区では、定数と立候補者数が同数となったため、17時の立候補届出の締切をもって無投票当選が確定したようです。(実際には選挙管理委員会で確定)

どうやら無投票当選の選挙区の数が史上最多のようで、こうなると「投票する権利を奪われた」「そもそも定数が多い」「議員なんて不要」という声、というか論評が増えますよね。そして候補者には「こんな楽して当選して、4年間税金で食うのか」という言葉も浴びせられます。私も市長2期目は無投票でしたが、「無投票だから仕方ない」「誰か出ていればお前なんか当選しなかった」などというご意見を「わざわざ」送ってくる方もありました。しかし、私は自分が無投票を経験する以前から言っているのですが、無投票になったのは候補者の責任ではありません。立候補しなかった、その他の方の責任です。政党は、全選挙区に候補者を立てるのが理想ではありますが、選挙区によってはそうもいかない事情もあるでしょうし、そもそも候補者を立てて無投票を阻止する義務はありません。私は、選挙は政策の闘いだと考えていますので、単に無投票阻止のために手だけ挙げることには賛同できません。選挙に立候補する、というのは本当に大変なことです。それはやはりちゃんと評価するべきだと思います。

そう言えば、一時期は20人の定員に30人くらいが立候補を予定していると言われていた尾張旭市議会議員選挙ですが、名前の挙がっていた人の取りやめが相次ぎ、結局23名くらいになるようですね。これくらいなら、ある程度選挙準備のことが分かっている人であれば、今から準備しても作戦次第では当選ラインに入る可能性もあると思います。

今日、県内(尾張旭市ではない)を移動していて、あちこちで県議会議員選挙立候補者のいわゆる2連ポスター(看板)を見かけました。これは選挙期間中は掲示が認められていないものなので、多くは上から別のポスターを貼ったり、候補者のところだけ別の人のシールを貼ったりするものですが、そうしていない陣営があるということです。そうしたポスターの掲示してある場所を正確に把握できていない、ということであれば後援会や事務所の管理能力に疑問符が付きますし、知っててあえて注意されるまで放置している、ということであればこれは悪質ということになります。議員になろうと選挙に立候補している皆さんですので、理不尽であろうとなかろうと、公職選挙法を遵守する方向で正々堂々と政策で勝負していただきたいと思います。そしてそれば、選ぶ側にも問われていることです。



選挙事務所

明日(3/29)から、愛知県では県議会議員選挙が始まります。あれ?選挙って日曜日からじゃ?と思われる方もあるかもしれませんが、選挙の種類によって選挙期間は異なります。都道府県議会議員選挙や政令指定都市の市議会議員選挙は9日間なので金曜日スタートになります。尾張旭市選挙区は市議会議員選挙とエリアが全く一緒ですので、期間を長くする意味はあまりないですけどね。

選挙事務所になる場所は、紅白幕で覆われ準備万端といった感じでしょうか。ちなみに、この辺りでは当たり前のような光景ですが、地域によっては選挙事務所に紅白幕をしないところもあるそうです。私の選挙を応援しに遠方から来てくれた方が驚いていました。

しかし、選挙事務所の看板は白い布のようなもので覆われているところが多いことに気づいた方もあるでしょう。これは、立候補の届出書類の中に選挙事務所設置の申請書があり、これが受理されて初めてそこが選挙事務所になるため、告示前に選挙事務所だと言うことはできないためです。多くは、後援会事務所として機能させておき、立候補と同時に選挙事務所に切り替えることになります。しかし、その布も透けていて看板の文字が読めることも多いことに気づくと思います。これは、せっかく看板を立てるのだから少しでも宣伝したい、という気持ちの表れでもありますが、厳密に言えばアウトでしょう。相手陣営から選挙管理委員会にチクリが入り注意を受けることもあるようです。もっとも、候補者が意識していなくても、看板を設置する業者が「気を利かせて」見えるもので覆って納品することもあるようですが。雨が降ったりすると丸見えになる場合もあります。これから選挙で政策を訴えようというみなさんですので、そのあたりは正々堂々として欲しいですね。ちなみに、私はダンボールで覆っていました。これは選挙カーの看板にも同じことが言えます。警察で事前審査を受けた後、見えるようにしているケースも散見されますね。(念のため、尾張旭市だけの話ではありません)

選挙事務所は候補者1人に1ヵ所ですが、「同時に」という条件ですので、いわゆる「移動事務所」を開設する候補者もいます。特に、選挙区が広い地域では、ある日だけ別の場所に選挙事務所を設置する場合もあります。その場合、前の選挙事務所は閉鎖という届けをします。実際、人はいますが、そこでマニフェスト等を配布することはできなくなります。

もう一つ、投票所から半径300m以内にある選挙事務所は、投票日当日は看板を隠す必要があります。これは「公平を期すため」とされていますが、多くの投票所にはポスター掲示場が設置されていますので、選挙事務所が近いことで公平性が損なわれるかは疑問です。300mの根拠も不明ですが、昔からおかしな法律だなあと思う部分です。

請願と陳情

尾張旭市議会には、請願や陳情を提出することができ、それは基本的に定例会で審議されることになります。

尾張旭市議会 請願・陳情について

これは、「請願権」に基づくもので、国や地方公共団体の機関に対して、その職務に関する事項についての希望・苦情・要請を申し立てる権利で、日本国憲法第16条で保障されているものです。

日本国憲法第十六条
何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。

ですので、尾張旭市議会に提出されるのは基本的に「請願」ということになりますが、紹介議員の有無により「請願」と「陳情」に分けて取り扱っています。「請願」で提出されると、本会議の中で紹介議員が請願の内容について説明することになります。これとは別に、請願・陳情については提出者が、それが審査される委員会の前に、趣旨の説明をすることができます。これは尾張旭市議会が先進的に取り組んできた制度であり、今では全国的に広がってきています。

請願・陳情はいつでも提出できますが、それぞれの定例会ごとに締切日が設定されており、その締切までに提出されたものについて、その定例会で審査されることになります。その締切日については「会議等のお知らせをご覧ください」となっていますが…なんか載ってないような気もします。

尾張旭市議会では、請願と陳情の取り扱いについてあまり差を設けていません。ですので、紹介議員までお願いした請願の重みが軽すぎる、という議論が以前からあり、議会のあり方検討会などの中で協議してきた経緯もありますが、今でもそれは変わっていません。特に大きな議会では、たくさんの陳情が提出されることもあると思うのですが、紹介議員の無いものについては一覧にして配付するだけで審査しない、という議会もあります。尾張旭市議会では、郵送で届いたものについてはそのような取り扱いになりますが、直接持参されたものについては陳情として取り扱い、全て審査しています。森市長は議員時代に、陳情は一覧表を配付するだけで良い、と繰り返しおっしゃっておられました。それだけ請願の重みを重視していたのだと思います。

私が議員になった頃は、先輩議員の中には「内容は良いけど、出所が悪いわ」などとはっきりおっしゃる方もありました。提出された団体で判断していた、という面があったと思います。賛成する、反対する(賛成しない)ことを先に決めて、理由は後から付ける、というようなこともよくありました。確かに、タイトルだけ読むと「なんでこんな良いものが採択されなかったのか?」と思うものもありますが、実際に内容を見てみると、政権批判だったり別の政策批判だったりが並んでいることも珍しくありません。中には何十もの要望事項を羅列したものもあり、例えば50くらいある要望事項の中で、いくつかは既に尾張旭市ではやっていたり、いくつかは賛成したい項目もあったりして、陳情者に分割して出せないか?と聞いたこともありましたが、これらは一体となって意味を持つので分割はできない、と断られたこともありました。部分採択、という手もあったと思いますが、50の内の1つだけ採択というのも、ほとんど意味をなさないと思ってやってきませんでしたが。

今、開会中の3月定例会にもいくつかの陳情が出されていると思います。それぞれ、付託された委員会で審査され、3/19の本会議で最終的に採決されるはずです。「反対するなら理由を述べよ!」というやり取りがたまにされていましたが、今議会ではどのようなやり取りがなされるのでしょうか。

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