元市長の、わたいう

愛知県尾張旭市の水野義則です。市議会議員を4期13年、市長を2期6年9ヶ月務めさせていただきました。地方自治、政治に携わらせていただいておよそ20年、現職でなくなった今だからこそ発信できることがあると思います。「私が言う」ことで、多くの人が何かを考え、何かを感じていただければと思い、引き続き発信していきたいと思います。

統一地方選挙後半戦最後の週末

いよいよ統一地方選挙後半戦最後の週末を迎え、日曜日は投票日となります。昨日も市外のあるところですれ違った街宣車が相変わらず「消費税10%増税を阻止し…」などと言っているのを聞いて、この町の争点は本当は何なのだろう?とか思ってしまいました。街頭演説や選挙公報、インターネットでの発信などを参考にしながら、どの候補者がその町の課題について、どのような考えと施策案を持っているのか、ということをちゃんと見極めて投票することが大切です。

たまに「ジャッジ」という言葉を見て違和感を覚えます。行政施策に対するジャッジは、選挙などを通して市民がするものです。もちろん、議員も市民の一人ですのでジャッジすることも必要ですが、議員に求められているのはその先どのような施策を実施するのか、ということのはずです。単に「好き/嫌い」「良い/ダメ」をジャッジするだけなら、誰でもできますし、ある意味無責任と言えます。その昔の議員であれば、質問も発言もしないという時代もあったと思いますが、今は議員提案や議案の修正、否決などが議員や議会に求められている時代ですので、ただジャッジするだけの議員は不要です。

もう一つ大切なことは、その施策の実現可能性と効果です。実現可能性もいろいろな側面がありますが、まずはその自治体で決められることなのかどうか、そして財源はあるのかどうか、でしょう。よくリップサービス的に「無料にします」系の公約は多く見かけますが、それには必ず財源が必要です。財源が潤沢にあれば、保育料だって給食だって、保険料だって税金だって、みんなゼロにしてしまえば住民の満足度は一番上がるでしょう。しかし、そういう財政状況に無いから、本来は取捨選択、誰もが嫌がる「捨」も必要なのです。しかし、そんなことを口にすることは選挙では不利なので、ほとんどの候補者はそういった「不都合な真実」には触れません。やります、やります、のオンパレードになります。そういう中、本当にしっかり財源を確保でき、しかも行政上効果を生み出せるのか、ということについて選ぶ方もしっかり見極める必要があります。「身を切る改革」なんて耳聞こえの良い言葉ですが、例えば議員定数を1人削減したところで、道路補修工事すらままなりません。もちろん、無いよりあった方が良いですが、規模感としてはそのくらいです。身を切ればあれもこれもできるほどの財源が生み出せる、という単純なものではないのです。

いかに実現可能な施策を、具体的に提案しているか、その点はまさに議員、候補者に求められている部分ですので、それをこの選挙戦の中で有権者は判断していくことになります。

あ、ただ色が付いた布きれの幟以外、何か文字がかかれたものは違法らしいです。「本人」やスローガンが書かれたものもアウトだと、確認された方が拡散しています。いかに法を遵守した選挙をしているか、というのも判断材料の一つになると思います。




選挙運動用ポスター掲示場

明日(4/14)から統一地方選挙の後半戦が始まります。選挙において、投票する候補者を選ぶのに、ポスターを見る、という方も多いと思います。選挙ポスターは大きさの上限が決まっており、縦でも横でも大丈夫、記載内容も公序良俗に反したり誹謗中傷が含まれたりしていなければ基本的に自由です。昔は書で自分の名前を書いただけの人もおられたとか。

そして、この選挙ポスターを貼れる場所は「選挙運動用ポスター掲示場」と言い、自治体の選挙管理委員会が場所と数を決めます。尾張旭市の場合は、1エリア7ヶ所で21エリアなので147ヶ所だと思います(確か)。以前は22エリアあったので154ヶ所だった記憶があります。

選挙運動用ポスター掲示場(オープンデータ)

市域が広くなれば、この数も増えていきますので貼る作業は大変になります。尾張旭市は比較的コンパクトなので、逆にポスターだらけという印象を受ける地域もあります。

このポスター掲示場ですが、自治体によってかなり異なります。右からだったり左からだったり、縦3段だったり4段、5段だったり。最近では公平を期すために、番号が順番に並んでいない自治体もあるようです。しかも掲示場ごとに番号の並びがランダム、というところもあるようで、貼り手さんは自分が貼る番号を探すのに四苦八苦でしょう。尾張旭市は右から左、市議選の場合は縦に3段です。

これもかなり経費削減の工夫がされていて、他の選挙のやつと繋げてみたり、再利用ができるようにしてみたりといろいろありましたが、結局はあまり変わらない感じですね。昔はベニヤ板でしたので画鋲で補強していましたが、今は画鋲が刺さらない素材になっています。よって、両面テープで貼るのですが、ポスターを印刷して後付けで貼るのは結構大変でした。最近は、ポスターの裏面が全面両面テープ、というタイプが主流かと思いますが、これは貼る時に裏の紙を剥がしてちょっと油断するとくっついてしまうので、貼り手泣かせではあります。ポスター印刷にお金かけすぎ!などと言われることもありますが、こうした加工をすれば高額にはなります。

ポスター掲示場として使用できる場所もだんだん限られてきていて、選挙のたびに何ヶ所かは場所が変わります。多くは公共施設や公園などに設置されますが、有権者の方に見ていただけることが大前提です。今年のポスター掲示場を見ていると、かなり低い位置に設置されている気がします。見る側にとってはある程度目線の高さくらいのほうが良いのですが、実は貼るほうが大変で、高いところに手が届かないので脚立を持って回っているチームもあります。おそらく、そんな声があって低くしたのだと思います。

IMG_0234

でもこれ、ごみの日は積まれ方によっては被ってしまうポスターもありそうです。この番号は(ほとんど)抽選で決まりますが、12番とか15番を引かれた(引くのは選管)方はちょっとかわいそうかもしれません。

この番号もいろいろ作戦があって、1番が欲しいのはやまやまですが、最上段を希望する人が多いと思います。また、立候補しそうな人数を見極めて、あえて目立つように抽選に参加しない方もおられます。例えば、立候補者が28人になりそうだったら、わざと遅れていって28番を取る、といった感じです。この場合、受付と同時に番号が「ほぼ」決まるので、陣営の動き出しも早くできますし。(届出受理前に貼ることはできませんが)

今回は23名の予定ですので、一番左が2枚になりますね。あまり目立つとも言えないかもしれません。

ポスターを事前に提出しておいて、貼ったものを掲示してくれればいいじゃないか、というような議論を聞いたことがありますが、私は反対です。ポスターの貼り方一つとっても、戦略が出るものです。エリアが広い地域や、政党所属の候補者は、ポスターを貼り合うこともやられています。自治体によっては、シルバー人材センターに仕事としてポスター貼りが依頼できるようになっています。


いずれにしても、明日から選挙が始まります。


県内某所で車が信号待ちになったところにあった選挙事務所予定場所で、看板は丸見えでしたね。わざと白い薄い布を掛けて見えるようにしているのだと思いますが、政党推薦の候補者でもあるようですし、正々堂々とやっていただきたいです。(ちなみにこの方とは面識も何もなく、たまたま通りがかっただけです。他にも透けて丸見えや選挙事務所要提灯の掲示などが散見されました)

「当選御礼」の表示

統一地方選挙の前半戦が終わりました。選挙一色だったSNSの投稿も、選挙結果報告で一段落、といったところでしょうか。今でもたまに勘違いしている方がおられますが、SNSやメール、ホームページなどインターネットを使用した「当選のお礼」「当選の報告」は公職選挙法で認められています。「当選のお礼ができないので…」というような書き込みをまだされている候補者があれば、それは勉強不足です。

一方、それ以外の方法での当選御礼は認められていません。ですので、よく見かける、事務所の外に「当選御礼」とかかれたものを貼り出すことは公職選挙法に抵触します。事務所の中に表示して、たまたま見えちゃった、というのはよく使われる手法ですが、外はアウト、選管によってはすぐ注意がきます。

そもそも、なぜそんなものを貼り出すのか?ということですが、お礼をしたい気持ちもあると思いますが、意外に選挙結果を知らない人が多く、月曜日になり事務所の前を通りがかった時に「ああ、当選されたんだ」と気づいてもらうことができるから、だと個人的には思っています。気持ちは分かりますが、違法です。

また、お礼に駅に立つ、というのもよくあると思います。しかし不特定多数にお礼を述べることは許されていない(と私は聞きました)ので、私は「お早うございます」「いってらっしゃい」「選挙期間中お騒がせしました」とだけ声を掛けていました。市内4駅、どうしても4日間掛かりましたが、中には「翌日にお礼に来ないとは失礼なやつだ!」とわざわざ怒声を浴びせていった方もありました。体は一つしか無いんで…。でも、やはり駅頭活動が迷惑だと感じておられた方だけでなく、候補者に期待して投票した方も、当選後に何らかのアクションを求めているのは確かだと思います。

お礼状も自筆のものを除いては許されていない…はずです。昔、当選決定翌日に、選挙活動で使用した街宣車を看板そのままで市内を走らせ、マイクで「ありがとうございました!」と言って回ったツワモノがいた、というのは伝説になっていますが、あまりに勉強不足です。でも、候補者だった身として、その気持ちは分かります。直接お礼をすることが制限され、任期中の活動で返すことが主となるのが政治家という職業です。

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